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コルソン銅の深絞り

コルソン銅とは?
コルソン銅は、Cu、Ni、Siを主な成分とする析出強化型銅合金で、ステンレス、洋白、りん青銅に比べ、導電性・熱伝導性に優れており強度もあります。このため、従来の素材からコルソン銅に置き換えることで、強度と導電性・熱伝導性を両立した新製品を生み出すことが期待できます。

<特性一覧>

材質 引張強さ
TS[MPa]
伸び
EL[%]
ヤング率
E[Gpa]
導電率
EC[%IACS]
熱伝導率
TC[W/m・K]
EFHD®-97 700 13 125 40 160
C5210-H 530 28 110 12 48
C7521-1/2H 550 20 130 6 24
SUS304-1/2H 850 45 190 2 8

※EFHD®-97:古河電気工業が開発した深絞り用コルソン銅。

◎コルソン銅の深絞り

コルソン銅のような高強度銅合金は絞り加工には不向きな材質といわれておりますが、弊社の絞り加工技術と古河電気工業株式会社様が開発した「EFHD®シリーズ」とのコラボレーションにより深絞り加工を可能にしました。

【コルソン銅を用いた深絞り部品の今後の用途例】

■シールドケース、カメラモジュールケース

・強度と熱伝導率のバランスに優れたコルソン銅をケース部品に適用することにより、ケース内部の熱を効率的に放熱することが可能です。
また、絞り加工品は曲げ加工品に比べてシールド性が高いため、ノイズ対策にも効果的です。

■コンタクトプローブ(バレル部)

・半導体検査装置、基板検査装置の検査用部品をコルソン銅へ置き換えることにより、高強度化、高導電率(高熱伝導率)化を実現できます。
高導電率化によって発熱を抑制、高熱伝導率化によって放熱性が向上し、検査装置の高速化・高精度化に貢献する効果が期待できます。

■同軸コネクタ

・丸棒の切削から絞り加工への工法転換により、スクラップ発生量を削減し、コストダウンにつながります。
抜き差しする用途のため、材料強度が高いことも魅力となります。

○弊社試作品

φ9.0mm×H40mm

φ4.0mm×H10mm

φ3.5mm×H37mm

※『EFHD』は日本における古河電気工業株式会社の登録商標です。